新海誠監督・最新作『天気の子』考察〜政治家も報道も言えないエンタメだから言えるコトとは?!〜※ネタバレあり

新海誠監督・最新作『天気の子』考察〜政治家も報道も言えないエンタメだから言えるコトとは?!〜ネタバレあり

2019年夏、新海誠監督の最新作「天気の子」が公開されました。
2016年、日本中を熱狂させ、日本興行収入第2位を記録した「君の名は。」から3年。
待望の最新作です。その天気の子の考察を書いてみたいと思います。

※ネタバレありです

新海誠監督がこの映画に込めた思い

“政治家も報道も言えない、教科書にも書けないこと”とは?

今回「天気の子」を見たあと、新海誠監督のインタビューを読みました。
そこには、政治家も報道も言えない、教科書にも書けない、エンタメだけが言えるコトを、この映画を通して伝えたかったと書いてありました。

政治家も報道も言えない、けどエンタメだけが言えること…それってなんだったんだろう…。
1回映画をみただけの私には、これかなっていくつか解があってしぼりこめずw考察を検索するも…答えはなくwですのでもう1回みてきましたw

そしたら、一つの言葉が胸に刺さりました。1回目はあまりにも自然で気づかなかった。

そう、そのコトとは、「きっと、大丈夫だ」ってこと

最後に帆高が叫ぶ言葉…「僕たちは、きっと大丈夫だ」

陽菜を救うために、帆高は、晴れのない世界を選びました。そして雨だけの世界は暗く絶望感を感じさせます。
晴れのない世界の絶望は、映画の前半、陽菜が晴れ女として人々の願いを聞き、天気を晴れにすることで人々が笑顔になる幸福な世界と対比しており、より一層、晴れのない世界が悲しい世界に描かれています。

陽菜自身も、人々の笑顔に生きがいを感じ、幸せに思っていました。帆高も、朝起きて晴れているだけで、心がこんなにも明るくなる、天気によって人の心はこんなにも動かされてしまう(ようなこと)と言っており、なおさら、“晴れ”というものが人々を笑顔に幸福にするものとして描かれています。

そんな皆にとって“共通の幸せ”を帆高一人の決断でこの世から消してしまいました。
帆高自身も、陽菜になんて声をかければいいか正解が見えなくて3年会いに行けなかったのでしょう…
帆高は陽菜に会う寸前までかける言葉を考えます。
「気にしなくていい」「陽菜さんのせいじゃない」(うる覚え)

でも、陽菜を一目みた瞬間、そんな言葉は全て吹き飛びました。
そして、理由もなく「僕たちは、きっと、大丈夫だ」そう心に思うのです。

これが、私は、新海誠監督が、政治家も報道も、教科書にも書けない、エンタメだけが言えることだと思いました。

そう、無責任に“きっと、大丈夫だ”って応援することや、肯定してあげることーー。

不安が大きく取り上げられている現代。
日本は借金だらけ。税金は上がる一方。先日は老後に2,000万が必要とニュースになったり、引きこもりが増えたり。貧困な子供が増えたり、就職難だったり、失業率が高かったり、不景気だったり、戦争だったり、テロだったり。政治家も報道も、そんな不安は毎日のように取り上げるけれど、「大丈夫、なんとかなるさ」とは決して口にしない。

相変わらず30代以下の死亡要因1位は自殺だし、政治家は「記憶にございません」ばかりだし、報道も真実だけではない。案外、私たちを全面的に“肯定”してくれたり、根拠なく“応援”してくれることなんて、ないのかもしれない。

もともとこの世界は狂ってるーー劇中になんどか出てくるセリフです。
この世界の正解、たった一つの正しさなんて、本当はなくて、これほどの人が暮らし、たくさんの人種がいて、多様な価値観が混在する現代で、何が正しいかを決めるのは難しい。

その判断基準として、帆高は“愛”を選んだんだ。

陽菜を失いたくない。もう一度会いたい。何を犠牲にしてもーー。

この正しさは、もしかしたら世界に受け入れられないかもしれない。
須賀は「あの子一人失うだけで世界に晴れが戻るなら…消えても構わない」的な事を口にしている。きっとあの世界でこう思う人は多いだろう。それは、陽菜が他人だから。

もし、陽菜が自分の大切な人だったら…陽菜が自分だったら…世界のためにいなくなってもいいなんて思うだろうか。私は絶対に思えないと思う。きっと帆高と同じ選択をすると思う。

そういう“想像力”があれば、帆高を責める人はいなくなるし、愛にできることって、他人に優しくなれたり、他人を認めてあげられることだとも思う。

映画予告&小説&音楽情報

映画

公式サイトはこちら

予告

映画『天気の子』予報①

映画『天気の子』予報②

小説

小説 天気の子 (角川文庫)

新海 誠(著)
価格:583円

高校1年の夏、帆高(ほだか)は離島から家出し、東京にやってきた。連日降り続ける雨の中、雑踏ひしめく都会の片隅で、帆高は不思議な能力を持つ少女・陽菜(ひな)に出会う。「ねぇ、今から晴れるよ」。それは祈るだけで、空を晴れに出来る力だった――。天候の調和が狂っていく時代に、運命に翻弄される少年と少女が自らの生き方を「選択」する物語。長編アニメーション映画『天気の子』の、新海誠監督自身が執筆した原作小説。
(C)2019「天気の子」製作委員会

音楽

まとめ
〜君たちもきっと大丈夫だ〜

新海誠監督のメッセージ

新海監督は、この映画を通して、若者たちに“大丈夫だよ”と一方的に肯定して、エールを送っていたんではないかと思います。

「君たちも、きっと、大丈夫だ」と。

私も若者ではありませんが、新海監督から「きっと、大丈夫。なんとかなるよ」とメッセージをもらった気がしますw

DVDになったら、またゆっくり、じっくり、みたいと思います。

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